軍用機におけるイントルーダー(intruder)という役割について

ミリタリーデータ

ちょっと気になって調べたので簡単にまとめてみた。

イントルーダーは第二次世界大戦中における航空機の役割の一つ。
戦闘機や軽爆撃機、夜間戦闘機などに与えられる役割で、敵性空域深くまで斬り込み、敵の航空作戦能力を削ぐことが目的だった。
攻撃の主な対象は駐機中ないし離着陸時の敵航空機、飛行場、レーダーなど
最初に使用されたのは1940年の7月頃で、作戦の内容はドイツ軍の爆撃機が、夜間爆撃を終えて帰還するイギリス軍の爆撃機編隊に紛れ込んでレーダー網を突破し基地を爆撃するというものだった。
また同様の手法で軽めの爆弾やSD2対人クラスター爆弾を投下し航空機を破壊する作戦も行なわれた。
この作戦は初期こそ上手くいかなかったものの、最終的に125機の航空機を破壊したという。
もっともこれは非常に危険な作戦で、上記の戦果を上げるまでに55機の爆撃機が失われたという。

一方やられた側のイギリスもこの作戦に有用性を見出したらしく、ハリケーンMk.IIcやハボックIをイントルーダーとして活用した。
(イントルーダー型のハボックIについてはこちらを)
また1943年の後半からはボーファイターやモスキートのイントルーダー仕様も運用され、占領下のヨーロッパをパトロールし、レーダー探知機を利用してドイツの夜間戦闘機を襲撃したという。

というわけで日本語に訳すなら「夜間襲撃機」あたりが適役かもしれない。

そして戦後になるとイントルーダーという用語はインターディクター(interdictor:無理に訳すなら阻止攻撃機か)と同一視されるようになり、使われることがなくなったらしい。

インターディクターについては↓のツイートを

・参考文献
https://en.wikipedia.org/wiki/Intruder_(air_combat)
http://www.rogerdarlington.me.uk/Hurricane.html

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