ざっくりで語る珍兵器の資料作成中に見つけたブツをまとめてみた。なので割と簡潔だよ。
ザンブーラキなどの動物を利用したものを除けば、世界初の自走砲は第一次世界大戦中に登場したガンキャリアMk.Iとされているが、どうやら戦前にも自走砲に類する兵器の具体的な構想があったようだ。
この特許はクルップ社によってイギリスで提出され、1912年1月11日に承認されたもので、タイトルは「砲運搬自動車(An Automobile Gun Carriage)」だった。
内容としては砲を俯仰・旋回・発砲できる状態で搭載した自動車の構造などを記したもので、装甲板やトラベリングロックなどもちゃんと備えられていた。
この特許に基づき開発されたと思われるのが、Daimler Plattformwagen Ausführung 1911 mit Krupp 7,7-cm. L/30. (leichte Kraftwagen-BAK)である。
これは「30口径7.7cmクルップ砲搭載、1911年型ダイムラー台車(軽対気球自走砲)」といった意味合いで、1915年4月に砲兵隊の護衛として実戦に参加したという。
情報が少なく詳しいことは言えないが、これは実際に製造・実戦投入された自走砲に類する兵器としては最古のもののひとつと言えそうだ。
・参考文献、画像引用元(載せきれなかった画像があるので外国語だけどアクセス推奨)
German Daimler-Krupp 7.1-cm Anti Aircraft Gun Carrier M1910
"Armored Cars WWI, Self-Propelled Guns, First World War, Great War, World War One, Trucks, Cars, Primera Guerra Mundial, Coches Blindados 1ª GM"
Patents Completed. | 11th January 1912 | The Commercial Motor Archive
'Patents Completed.' first printed in the 11th January 1912 issue of Commercial Motor
Daimler-Krupp Anti-Aircraft Gun Carrier Model 1911 (BAK) (Krupp 7.7-cm L/30) (Before WWI).
"Armored Cars WWI, Self-Propelled Guns, First World War, Great War, World War One, Trucks, Cars, Primera Guerra Mundial, Coches Blindados 1ª GM"
Ballonkanone – Wikipedia
ザンブーラキ - Wikipedia
コメント