愛知航空機 AM-10 複座水上偵察機

水上機

なんかネットで画像だけ見かけた系兵器。社内番号しか与えられていないので、「n試水上偵察機」みたいな名前はないです。

ネット上に存在する恐らく唯一の画像

1933年、愛知航空機は八試水上偵察機(E8A)とは別に単翼の複座水上偵察機であるAM-10を研究していた。
この飛行機は同社がライセンス生産していたハインケル機の特徴を取り入れた片持ち式のテーパー翼と、当時としては先進的だった密閉式風防を採用した空力的に洗練された機体だった。
またこの航空機は陸上運用と水上運用の切り替えシステムを持っていた。
それも単にフロートを固定脚に交換するようなものではなく、引き込み式降着装置をキチンと備える本格的なものだった。
このような片持ち式テーパー翼を備えた高速単翼機は当時としては珍しく、かなりの高性能が期待されていたが、残念ながら計画が設計より進むことはなくキャンセルされた。

・参考文献
https://www.secretprojects.co.uk/threads/aichi-experimental-two-seat-reconnaissance-seaplane-am-10.27509/
またこれによると「日本航空機総集 第二巻」に記述があったとのこと。書籍をお持ちの方で確認してくださる方がいればコメントいただけると幸いです。

・愛知航空機及び八試水上偵察機についてhttps://en.m.wikipedia.org/wiki/Aichi_E8A
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E8%A9%A6%E6%B0%B4%E4%B8%8A%E5%81%B5%E5%AF%9F%E6%A9%9F#E8A
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B%E7%9F%A5%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F

コメント

  1. 琉奈 より:

    日本航空機総集、「祖父の蔵書にもしかしたらあるんじゃ…?」と思って探したらありました!

    文章はほぼ同じでしたが一部欠落があるようです。
    「昭和8年11月、八試水偵とは別に、独自の立場から松尾喜四郎技師の主務で、~」となっています。

    図面は同じものが載っています。

    あとは計画仕様面ですが

    【一般構造】単発、低翼単葉、水上(陸上)機。陸上機の場合は、外側翼内引込脚。
    【乗員】2名。
    【動力】「寿」二型、空冷9気筒、公称出力460HP/3,000m 最大出力580HP/S.L. プロペラ:金属固定ピッチ2翅、直径2.80m。
    【寸法】全幅 12.40m、全長 9.30m、全高 4.115m(水平姿勢)。(重量、性能は不明)

    となっています。