たまたまTwitterで『どこからともなく現れて「それ地雷です」って言ってくる奴をミサイルって呼んでる(意訳)』的なツイートを見て「そういえば空中散布する地雷あったな」と思い至ったので記事にしました(
ちょうどこっちはWikipedia日本語版に記事もなかったしね!
そしてこれが多分平成最後の記事。
ベトナム戦争中にアメリカで開発された空中散布地雷。
敵の侵入を広範囲で阻害するために、空中から散布できる地雷として開発された。
“Dragontooth”は直訳すると「竜の歯」…なんか対戦車障害物思い出すな。
BLUは”Bomb Live Unit”の略で、BLU-43/BとBLU-44/Bの二つのサブタイプがある(が、差は殆ど無い。
簡単に言うと殺害よりも不具にすることを狙うタイプの地雷で、爆発力は人の足を吹き飛ばすには十分だがトラックのタイヤをパンクさせない程度のものだったという。
似たような空中散布地雷であるソ連のPFM-1が大きな批判の対象(敢えておもちゃに似せて子供を殺傷したという言い掛かりも含む)になったのに対し、BLU-43はあまり批判の対象にならなかったらしい。時代背景か。
地雷自体はプラスチック製で、踏まれると液圧で感知し爆発する。
その松ぼっくりの羽根のような形状によって、螺旋を描きながら降下するためパラシュートは不要である。
色のバリエーションが多様で、オリーブドラブ、黄褐色、褐色、迷彩柄があった一方、注意書きなどの表示は一切無かった。
炸薬は少量の液体ニトロメタンおよび液体ニトロエタンが使用されている。
この炸薬には時限式の不活性化システムが備えられていた為、一定期間が経過すれば爆発することはなくなる。
この辺があまり批判されなかった理由なのかもしれない(個人の感想。
ただしこの不活性化システムの詳細は不明なため、信頼性の高さには疑いがあるとのこと。
投下システムでは、120個のBLU-43地雷がCDU-2/Bクラスター容器に装填され、そのCDU-2/B容器がSUU-13/Aディスペンサーに設置される。要は地雷を撒くタイプのクラスター爆弾である。
これによって一回に4800個の地雷を敷設することができ、地雷原を容易に構築することができる。
なんだかんだ1970年頃までは使われていたようだが、モノがモノなので運用についての話はあまり聞かない。
知ってる人教えて…(
・諸元(一個あたり)
重量:20 g
長さ:75 mm
幅:14 mm
高さ:45 mm(本体。安全装置込みでは64 mm)
炸薬:ニトロメタンとニトロエタンの混合物が9 g
増感剤:プロピレンジアミンとメタノール
・参考、画像
https://en.wikipedia.org/wiki/BLU-43_Dragontooth
https://baike.baidu.com/item/BLU-43%E9%9B%86%E6%9D%9F%E5%9C%B0%E9%9B%B7
http://googlebordello.crushhumanity.org/projectdoomsday/blu43.html
http://www.designation-systems.net/usmilav/asetds/u-b.html#_BLU
http://www.eeoda.de/2010/1009_FB3_BLU-43B.pdf
PFM-1って何って人用
https://ja.wikipedia.org/wiki/PFM-1
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