Sonderwaffe HF15 ドイツ製航空速射砲

ミリタリーデータ

ゾンダーバッフェHF15

1940年ごろG. Voss技師らによって開発された特殊航空兵器。
HFはHohe Feuerfolge(英:High Fire Sequence)の意味で、その名の通り毎分換算で3万から4万発の発射速度を誇る。
たまにMG HF15と書かれるがこれは使用法的にも構造的にも適切でないらしい。
だいたい800m程度の交戦距離を想定しているらしく、最適な距離を保てる一瞬に最大限の火力を叩き込んで一気に撃ち落とそうってコンセプト。
なので単発射撃とか出来ない、斉射のみ。

・画像:カートリッジ構造

これはカートリッジの構造が非常にユニークで直径75mmの薬莢に15mm弾頭が7発(後に9発に増加)収まっている。

・画像:カートリッジ装填時の本体構造


しかし弾頭の出口と銃身、銃口は1つで、装薬の炸裂と共に弾は順繰りに押し出され、僅か11ミリ秒間で全弾が発砲されるというもの。
バレルはMG151/15の物を流用。MG151/20ありゃ要らないもんな!

・画像:Fw 190への搭載方法

このカートリッジは一銃身あたり1発装填され、それがFw190の両翼下に5門ずつ装備された。
これら全門を僅かな時間差で電気式発火し、55ミリ秒間で70発の15mm弾を放つ。
なお再装填は空中では出来ないので、運用としては空対空ロケットに近い。
この兵器最大のメリットはその軽量さで、片翼5門分だけで装填済重量は121kg。
通常の航空機銃と比べれば流石に重いけども、瞬発火力の大きさを思えば異様な軽さ。
※例:ブローニングCal.50AN/M2…約29kg、20mmAN-M2…約51kg

構造が構造なので各弾で初速が異なるという特性があり、
初弾では1000m/sだが最後の弾では800m/sに落ちる。
腔圧にすると2500kg/cm^2から2300kg/cm^2へと落ちる。

撃ち切ったらそれでお終いという欠点は当然指摘されたので、5つのカートリッジをリボルバーカノンっぽいドラム弾倉に収める計画もされていたらしい。

・画像:ドラムマガジンタイプ

参考・画像
http://www.germanluftwaffe.com/archiv/Dokumente/ABC/s/SG%20Sondergeraete/Sonderwaffe%20HF%2015/Sonderwaffe%20HF%2015.html

それとえすだぶ氏(@FHSWman)のツイートを参考にさせていただきました
https://togetter.com/li/733622 の後半

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