ソ連でP-39エアラコブラが好評だったのはそこそこ有名だけど、実はこんなのも作ってました(その1)。
グドコフ(Gudkov) Gu-1/Gu-37/Gu-2
なんてこった!ソ連人はP-39が好き過ぎて自分たちで作っちまった!
LaGG-3の後ろの方のGであるMikhail Gudkov氏が、P-39エアラコブラを参考に開発した単発単座戦闘機。
搭載エンジンのAM-41はAM-37液冷V型エンジンの派生型であるため、Gu-37と呼ばれることもあるらしい。
開発は1940年初頭から始まり、機体構造としては操縦席後方に配置されたエンジンから伸びる延長シャフトでプロペラを回し、その軸内を機関砲が通るなどレイアウトなんかがP-39にクリソツ。
とはいえもちろん相違点も多く、インテークが主翼付け根にあったり、ラジエータは翼内埋め込み式に変更されていたりする。
なによりP-39が全金属製だったのに対しGu-1は主に木材で出来ていた事から重量が増加。更に機関砲と81発も積む予定の弾丸で重量が倍プッシュ。
最終的に1943年6月に行われた試験飛行で墜落事故を起こし計画中止。
同1943年にNS-37 37mm機関砲を搭載するYak-9Tが初飛行していることや、1942年5月からP-39のレンドリースが開始されたことの影響もありそう。
搭載武装としては諸説あり、Sh-37を積んだとする説とTaubin氏という設計者が開発したという説と、同氏が開発していた23mm MP-6を積んだとする説がある。
この内MP-6用には81発装弾のカートリッジが存在する(参考文献参照)ので、若干確率が高いか(誰か知ってたら教えて。
なおTaubin氏は1941年10月に粛清(銃殺)されている。
武装を45mm砲(軸内)+ 2×20mm ShVAK(同調)+ 2×12.7mm BS(同調)+ 2×7.62mm ShKAS(胴体・おそらく同調)に変更したGu-2も計画されたらしい。
・スペック表(諸説あり)
全長:10.68m
翼幅:10m
翼面積:20m^2
翼面荷重:203kg/m^2
全高:4.6m
エンジン:ミクーリン AM-41 12気筒液冷エンジン(1400 HP)
※一部の資料ではAM-39UVなるエンジンを積んでいることになっているが、AM-37UV(AM-41の開発時名称)の誤記である可能性
空虚重量:3742kg(8,249lb)
積載重量:4610kg(10,161lb)
最高時速:674 km/h (高度7500m)
武装:1×37mm Taubin cannon(軸内)
or
1×37mm Sh-37+6×7.62mm ShKAS(翼内4+同軸2)
or
1×23mm MP-6 + 2×12.7mm BS + 2×7.62mm ShKASのいずれかとされているが、詳細は不明
参考・画像
http://xn--80aafy5bs.xn--p1ai/aviamuseum/aviatsiya/sssr/istrebiteli-2/1940-e-1950-e-gody/istrebiteli-gudkova/istrebitel-gu-1/
http://all-aero.com/index.php/contactus/34-planes/4449-gudkov-gu-1
http://ourairports.biz/?p=6451
http://www.airwar.ru/enc/fww2/gu1.html
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