The older “Flying wing” ~ノースロップ以前の「フライング・ウィング」~

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全翼機では無いのに「フライング・ウィング」と呼ばれた飛行機をちょっとだけ紹介。どちらもアメリカ製。

Emsco B-8 Flying Wing
https://archive.org/details/aerodigest1617unse/page/n157/mode/2up

・エムスコ(Emsco) B-8 フライング・ウィング
チャールズ・F・ロシュビル(Charles F. Rocheville)氏がエムスコ航空機社で1930年に設計した試作単発複座低翼双胴機。頑丈かつ安全でフールプルーフに富み、長い航続距離と大きな積載量を持つ航空機として開発された。なんでも東京-シアトル間の8000 kmを無補給で飛行させるつもりだったとのこと。1930年4月17日に初飛行したものの、資金不足から開発は中止され、機体はスクラップにされてしまった。

http://www.airwar.ru/enc/cw1/emscob8.html より

「フライング・ウィング」と名付けられたにも関わらず双胴かつ尾翼がある構造で、尾輪式の降着装置を備えている。タンデム式の座席があるエンジンナセル兼胴体の後端はジェットエンジンに似た特徴的な形状をしており、これは境界層を利用して翼の性能を上げる試みとされるが物理が苦手なのでよくわからない。参考文献を読んで欲しい。

Vance Flying Wing Express (パブリック・ドメイン)

・ヴァンス バイキング(Vance Viking)
またの名を「フライング・ウィング・エクスプレス(Flying Wing Express)」「テキサス・スカイ・レンジャー(Texas Sky Ranger)」
どことなく先述のB-8に似た雰囲気の輸送/レース機。クレア・K・ヴァンス(Claire K. Vance)さんがわざわざこのデザインの機体を開発する為に会社を起こし、図面を引く前に木製のモックアップが作られた意欲作。どうも当時はこんな形状こそが「フライング・ウィング」だった様子。

http://www.airwar.ru/enc/cw1/viking.html より

分厚い主翼に貨物を収める高高度高速輸送機になる予定だったが、ヴァンスさんの事故死によって開発中止。速度性能を生かしてレース機にもなる予定で、ロサンゼルス-ニューヨーク間をノンストップで飛ぶ予定だった。鋼管アルミ合金張りの胴体と木造主翼を組み合わせた構造で、14個もの燃料タンクを備えていた。なんとオートパイロット機能が付いていたらしいのだが、詳細は不明。

・参考文献、画像引用元B-8
https://en.wikipedia.org/wiki/Emsco_B-8_Flying_Wing
https://static1.squarespace.com/static/56c78acd0442626b2590f5ea/t/56c984749f7266019e9f713d/1456047223691/emsco+B-8+flying+wing+1930.pdf
http://www.airwar.ru/enc/cw1/emscob8.html
バイキング
https://en.wikipedia.org/wiki/Vance_Viking
http://aviadejavu.ru/Site/Crafts/Craft33066.htm
http://www.airwar.ru/enc/cw1/viking.html

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