21-K ソ連製45mm対空砲

ドイツ海軍の3.7cm対空砲(SK C/30の方)が単発・半自動式(→人間が頑張って装填する)でrpmが30程度しかないと聞いて「もしや他にもあるのでは?」と思ったら案の定あったのでまとめてみた
そのせいで最近「ポンポン砲実は普通に優秀説」が強まってきた


・21-K 46口径45mm対空砲

1934年からソ連海軍の艦船に配備された対空砲(原語ではуниверсальная пушка:汎用砲?)
4-K 37mm機関砲や2-K 20mm機関砲の開発失敗により、「まともな対空機関砲がないので、仕方なく四連装マキシム機関銃を積んだ」という状況を打破すべく開発された
ラインメタル社(ドイツ)製3.7cm Pak36のライセンス品である1K-37対戦車砲をスケールアップした、19-K 45mm対戦車砲をベースとしている
というわけで単発式である(ニッコリ
(画像:装填手と砲)

排莢は自動(=半自動式)なのだが、製造上の問題で1935年までに生産された砲では製造数の25%にしか自動排莢装置が付いていなかった
最終的なrpmは25~30という説と25が限界という説がある

使用する45×310mmR弾には曳光破片榴弾(Frag-T)、榴弾(HE)、徹甲弾(AP)が用意された
…が、時限信管は無かったので直撃させる必要があった
(画像:砲弾とされるもの)

炸薬量など諸元は下記の表を参考されたし

後期型の砲身はモノブロックタイプだが、初期型は組み上げタイプという違いがある
これが初期に自動排莢装置をつけられなかった問題の原因かは不明

当初は単装砲架しかなかったが、後に単装旋回砲架と連装旋回砲架が用意された(が、いい画像が見つからなかった

1947年の製造終了までに計2779門が製造されたが、発射速度の遅さと時限信管の欠如から対空砲としての有効性が限定され、1941年頃には37mm対空機関砲(61-K)への置き換えが始められている

・砲諸元
使用する艦艇 1942以前建造のほぼ全て
設計年 1932
配備開始年 1934
砲重量 107-115 kg
砲全長 2.3975 m
砲身長 2.0725 m
ライフリング長 1.650 m
施条数 16
燃焼室体積 0.5 dm^3
発射速度 25 – 30 毎分

・砲弾諸元
全重量 FRAG-T (OT-033): 2 kg
HE (O-240): 2.89 kg
FRAG-T (OR-73A): 2.32 kg
弾頭重量(弾種毎) FRAG-T (OT-033): 1.065 kg
FRAG-T (OR-73A): 1.41 kg
HE (O-240): 2.14 kg
HE (F-73): 1.41 kg
AP (BR-240): 1.42 kg
炸薬量(弾種毎) FRAG-T(OT-033): 52 g
FRAG-T(OR-73A): 37 g
HE (O-240): 118 g
HE (F-73): 74 g
AP (BR-240): 18 g
弾頭長 FRAG-T(OT-033): 4.3 口径
FRAG-T(OR-73A): 4 口径
HE (O-240): 5.6 口径
HE (F-73): 4.7 口径
AP (BR-240): 3.82 口径
装薬量 FRAG-T(OT-033): 0.42 kg
HE (O-240): 0.11 kg
FRAG-T(OR-73A): 0.31 kg
All cartridges※: 0.6 kg
砲口初速 FRAG-T(OT-033): 880 m/s
FRAG-T(OR-73A): 760 m/s
HE (O-240): 335 m/s
HE (F-73): 760 m/s
AP (BR-240): 760 m/s
作動圧力 2650 kg/cm2
平均砲身寿命 4000 発
射程:FRAG-T(OR-74A) 9200m@45°、6000m@85°
射程:HE (O-240) 5000m@45°

※All cartridgesは原文ママ。何を指すかいまいち不明

・砲架諸元
種類 単装砲架: 21-K
単装旋回砲架: 40-K
連装旋回砲架: 41-K
重量 21-K: 507 kg
40-K: 約2,000 kg
41-K: 約2,600 kg
俯仰角 21-K: -10 / +85 °
40-K and 41-K: -5 / +85 °
俯仰調整レート 21-K: 10-20 °毎秒
40-K: 8 °毎秒
41-K: 8 °毎秒
旋回角度 全周
旋回レート 21-K: 10-18 °毎秒
40-K: 4.8-9.8 °毎秒
41-K: 4.8-9.8 °毎秒

・21-KM 68口径45mm対空砲


NavWeapsによると、21-Kが19-Kをベースにしたのに対し、こちらはM-42 45mm対戦車砲をベースに作られているとされる
ちなみにM-42は19-Kの発展型に当たるが(19-K→53-K→M-42)、使用弾薬は45×386 mmSRと異なる
一方armedman.ruでは21-Kを1942年頃から発展させたものとされる
使用弾薬が変わっていないことと、名称に改良型を意味する”M”が与えられていることから恐らく後者が正しいと思われる
口径延長により初速が増している他、防盾を始め若干の改良がなされたという
砲架は単装のみ(多分
配備は1944年から進められ、製造数は1209門とされる
立ち位置的にも性能的にも21-K後期型改でしかないのでやはり発射速度の遅さと時限信管の欠如は如何ともし難く、最終的には37mm対空機関砲(61-K)などへ置き換えられている

・砲諸元
使用する艦艇 1942-1947年建造の多く
設計年 1942
配備開始年 1944
砲重量 157 kg
砲全長 3.412 m
砲身長 3.087 m
ライフリング長 2.660 m
発射速度 最大40 発毎分

・砲弾諸元
全重量 FRAG-T (OT-033): 2 kg
HE (O-240): 2.89 kg
FRAG-T (OR-73A): 2.32 kg
弾頭重量(弾種毎) FRAG-T (OT-033): 1.065 kg
FRAG-T (OR-73A): 1.41 kg
HE (O-240): 2.14 kg
HE (F-73): 1.41 kg
AP (BR-240): 1.42 kg
炸薬量(弾種毎) FRAG-T(OT-033): 52 g
FRAG-T(OR-73A): 37 g
HE (O-240): 118 g
HE (F-73): 74 g
AP (BR-240): 18 g
弾頭長 FRAG-T(OT-033): 4.3 口径
FRAG-T(OR-73A): 4 口径
HE (O-240): 5.6 口径
HE (F-73): 4.7 口径
AP (BR-240): 3.82 口径
装薬量 FRAG-T(OT-033): 0.42 kg
HE (O-240): 0.11 kg
FRAG-T(OR-73A): 0.31 kg
Cartridge for all※: 0.6 kg
砲口初速 FRAG-T(OT-033): 970 m/s
FRAG-T(OR-73A): 835 m/s
HE (O-240): 343 m/s
HE (F-73): 835 m/s
AP (BR-240): 835 m/s
平均砲身寿命 4000 発
射程:FRAG-T(OR-73A) 10680m@45°、6400m@85°
射程:HE (O-240) 5194m@45°

※Cartridge for allは原文ママ。何を指すかいまいち不明

・砲架諸元
種類 単装砲架: 21-KM
重量 867 kg
俯仰角  -10 / +85 °
俯仰調整レート 15 °毎秒
旋回角度 全周
旋回レート 15 °毎秒

・参考&画像
http://www.navweaps.com/Weapons/WNRussian_45mm-46.php
http://www.navweaps.com/Weapons/WNRussian_45mm-68_21KM.php
http://russianammo.org/Russian_Ammunition_Page_57mm.html
http://www.navy.su/navyarms/gun/1930-1945/21-k.htm
http://armedman.ru/artilleriya/1919-1936-artilleriya/universalnaya-zenitnaya-45-mm-pushka-21-k.html
及び日英露wikipediaの一部