リピッシュ博士の推進式無尾翼機…Me265 Me329 P.04

戦闘機

おしながき…Me265 Me329 P.04

Me265


1939年1月にメッサーシュミット社に参入したアレクサンダー・リピッシュ博士が、1942年にLi P.10単発単座戦闘機を発展させた双発戦闘機(駆逐機)。
可能な限り失敗作となったMe210のコンポーネントを流用出来るように設計された。
単座で爆弾倉を内蔵したP.10と違い、双座で後部機銃を持ち爆弾は外部懸架式に改められた。
全金属製推進式レシプロ双発双座でデルタ翼、そして水平尾翼のないデザインが特徴。
胴体前部はMe210を流用。
後方機銃はMe410と同様、側面に取り付けられ遠隔操作する。
また胴体下面に爆弾架が備えられた。
よりMe210からの流用度が高いMe410にコンペで敗北したため製造されず、同チームはMe329の開発に移行する。

画像:P.10の図面とMe265の図面

・スペック表
全長:10m
翼幅:17.4m
全高:3.8m
翼面積:45m^2
空虚重量:6.3t
搭載重量:11t
乗員:2名(操縦士、無線手兼銃手)
最高速:675km/h
エンジン:ダイムラーベンツ DB603液冷12気筒(1745馬力) ×2
航続距離:2000km
武装:20mm MG151/20 ×2 + 7.92mm MG17 ×2(前方固定)
13mm MG131 ×2(後方旋回)
最大1000kgまでの爆装
参考・画像:http://www.luft46.com/mess/me265.html
http://www.luft46.com/lippisch/lip10-2.html

Me329


先程のチームにヘルマン博士を加え、Me265を発展させる形で開発した双発レシプロ推進式戦闘機。
大部分を木造とすることで戦略物資の節約や重量軽減を狙い、尚且つMe410のコンポーネントを流用して開発時間の短縮も狙っている。
Me265では他の双座機同様背中合わせだった乗員配置が横並びに改められた
後方機銃は尾部に遠隔式で設置されている。ユニーク。
駆逐機、護衛戦闘機、夜間戦闘機、急降下爆撃機、戦闘爆撃機、偵察機の全てを果たせる万能機として大いに期待されたが、開発期間が長引いた上にMe410の発展型で大体事足りた為、結局終戦に間に合わなかった。

画像:図面と正面からの写真

・スペック表
全長:7.715m
翼幅:17.5m
全高:4.74m
翼面積:55m^2
空虚重量:6950kg
搭載重量:12150kg
乗員:2名(操縦士、航法士兼銃手)
最高速:685km/h@7000m
エンジン:ダイムラーベンツDB603G(1874馬力) ×2
航続距離:2520km
武装:20mm MG151/20 ×2 + 30mm MK108 ×2(前方固定)
※駆逐機型ではMG151/20やMK108を四門にしたり、55mm MK114を搭載する計画もあったとか
20mm MG151/20 ×1(後方旋回)
最大爆装:2400kg(爆弾倉内1000kg+翼下懸架)

参考・画像:http://www.luft46.com/mess/me329.html
https://www.militaryfactory.com/aircraft/detail.asp?aircraft_id=1635

リピッシュ P.04-106/-107a/-114


Me265やMe329の下地となった双発レシプロ推進式戦闘機。
ガッチガチの全翼機だが、開発はなんと1939年。
理由は不明だがRLM(ドイツ航空省)に却下され開発中止。

全長:5.83m
翼幅:16m
全高:3.15m
乗員:2名(操縦士、無線手兼観測手兼銃手)
最高速:510km/h
エンジン:ダイムラーベンツDB601E(1200馬力)×2
武装:MG151×4(多分15mmの方。前方固定)
MG131 ×2(後方旋回)

参考・画像:http://www.luft46.com/lippisch/lip04106.html

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